水虫 かゆみ

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水虫には、かゆみのメカニズムがあることをご存知ですか。実はこのかゆみは意外にも別の部分からきているのです。今もし水虫の症状がかゆい程度の初期のものでしたらまだ水虫を完治させるチャンスがります。まずは、かゆみの原因を理解して嫌なしつこい水虫と長く付き合わないような対策をしましょう。

水虫のかゆみ・ムズムズ感・ジュクジュクは何故起こる?

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水虫の代表的な初期症状として挙げられるのが「かゆみ」や「ムズムズ感」ではないでしょうか。そして水虫の症状が悪化してくると「ジュクジュク感」が伴ってくるということが一般的に知られている水虫に感染した場合に症状ではないでしょうか。

日本では水虫の繁殖期にあたる梅雨時期になると、高温多湿の環境が水虫菌の繁殖の最盛期を迎えます。水虫は先にも述べましたように、高温多湿の環境を好みますので、この時期になると、靴のなかで「かゆみ」が発生したり、「ムズムズ感」が出てくるのです。水虫の症状が軽い方はこの程度の症状で済みますが、水虫菌を1年以上も保菌している方は、「ジュクジュク感」や足の皮がベロリと剥がれるような症状もみられる季節です。

しかしここで多くの水虫患者は下記のように思われる筈です。
水虫による「かゆみ」や「ムズムズ」「ジュクジュク」は水虫菌が、活発に繁殖しているから起こる症状なのだと思っている場合が多いのです。

実はこれは誤った知識です。
水虫による「かゆみ」や「ムズムズ」「ジュクジュク」というものは、水虫の原因菌でもある白癬菌が活発に繁殖しているから感じるのではないのです。人間の体には、ウイルスや細菌などの異物が侵入したとき、それらの外部からの菌を追い出そうとする働きが備わっています。これを一般的に免疫といいます。体内の免疫は水虫菌に対しても反応し働きます。この免疫によって水虫菌を追い出そうとする活動が、「かゆみ」や「ムズムズ」「ジュクジュク」という反応として現れるのです。

また水虫の患部が赤くなったり、水疱(水ぶくれ)ができたりするのも免疫作用の結果と同じ症状です。水虫に感染すると発症する症状の代表例に水疱(水ぶくれ)があります。実はこれも水虫菌が水疱を誘発しているのではなくて、水疱は免疫が反応して異物を外に追いやろうと出来たものになります。よって水疱は免疫が反応して水ぶくれを起こすのですから、水疱の中にはほとんど白癬菌はいません。

次に免疫で重要な働きを果たしているのは、名前くらいはご存知だとおもいますが白血球です。この白血球はリンパ球など数種類の細胞で構成されています。リンパ球は、水虫菌などの異物を排除する活動の中で化学物質を分泌します。やがてこの科学物質は、皮膚の表面の細胞分裂を促進して表皮の代謝を加速させます。水虫に感染すると皮膚がポロポロとむけるのはこの科学物質が原因で、表皮細胞が外部からの侵入者でもある水虫菌を落とそうとしている現象です。

また白血球は、水虫菌と死闘を繰り返した結果、やがて死んでいきます。そして白血球は死にぎわに分泌液を出し、それが水疱になります。水虫に感染すると水泡(水ぶくれ)ができるのは、水虫菌が悪さをしているからではなく、水虫菌を追い出すために激闘を繰り返した免疫反応の一部なのです。

水虫の初期症状は2〜3年続くと言われています。初期の段階に水虫は、体内の免疫活動が過敏に反応してくれる時期でもあります。この初期の免疫の働きを上手に利用して治療することで、早期に水虫を治すことができます。「かゆみ」や「ムズムズ」「ジュクジュク」した症状が現れているときこそ、見逃さずに治療すれば免疫効果と治療薬が相乗効果を生み出し、水虫をきれいに治すことができるのです。まだ大丈夫と2〜3回の夏を過ぎてしまう頃になると、水虫菌は指の間にとどまらず感染範囲は土踏まずや足の裏全体に広がり、爪にまで感染が拡大する恐れもあります。水虫は末期になると水虫菌が皮膚と共存してしまい、免疫反応も起こらなくなります。水虫菌は角質内部へ侵食し定住すると、この領域では白血球による駆逐も不可能になります。また皮膚の代謝以上のスピードで侵食するため、自然治癒はほぼ期待できない状態に陥ります。

完治に年数を要する慢性水虫のはじまりです。

家庭でできる水虫の治療法

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水虫治療は医師による治療が必要だということをよく効きますが、意外にも水虫の治療は、病院よりも家庭で治療することが多い皮膚の感染症です。軽度または初期症状の水虫は家庭の治療でも十分に治せますが、それには正しい知識にもとづいて水虫の治療にあたることが大切です。通常水虫の治療には、抗白癬剤の含まれた外用療法をおこないます。これは市販もされている薬でして、市販の抗白癬剤は診断が正しければ効果があります。しかし抗白癬剤を使用しても、症状が改善しない場合は水虫ではないと考えていただくことも知識のひとつとして覚えておきましょう。水虫薬の効果が表れない場合は他の皮膚病と考えて医師の判断を優先した方が得策です。もし水虫とまちがえて、水虫薬を使用するとかえって悪化することがありますのでご注意ください。

また水虫薬を患部に塗布するタイミングですが、水虫薬の抗白癬剤は、入浴後の角質が柔らかくなったときに塗布します。水虫菌が繁殖している患部よりやや広めに1日1〜2回塗布することが効果的です。また水虫薬の刺激のために、かゆみが発生したり、赤みが増したと確認できた場合は、水虫薬の塗布の量を減らして様子をみます。しばらくして落ち着いたところで治療を再開しましょう。水虫は、正しい治療がおこなわれると、外見上は意外に早く完治することがあります。しかし水虫は、角質内部や患部周辺に残っている可能性がありますので、油断は禁物です。水虫薬の効果によって、一時的に水虫菌の繁殖が抑えられただけですから、水虫が完全に死滅するまでは、薬の量を徐々に減らしていき経過を見守ってください。再発する気配がなければ、その時点で完治したといえるでしょう。


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